友情50年 続く青春時代 恩師も参加、同期会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 続いた友情、半世紀―。那覇市内の各ホテルでは8日、結婚式に交ざって同期会が盛んに行われた。51回を数えた那覇商業高校定時制普通科第9期生九年母(くねんぼ)会には14人、50回の記念開催となった沖縄工業高校全日制自動車科第3期生クラス会には25人が駆け付け、青春時代に戻って変わらぬ旧交を温めた。

それぞれの恩師も訪れ「もう一緒にいてもどっちが生徒か分からない」と冗談を言い合い、50年の絆をつなぐ酒を飲んだ。
 ロワジールホテル那覇で開かれ、幹事の新里勝弘さん(70)による「かぎやで風」で幕開けした那覇商業の九年母会には恩師の安田育男さん(81)が訪れた。
 「元気いっぱいですごいよ」と教え子を見やる。新里さんや会費を徴収していた富島ツムエさん(71)は、同期会の話題が「ちょっと前までは孫の話だったが、最近病気の話に移ってきた。血圧とか足腰が痛いとか、病気が多い方が勝ちみたいな」と笑顔。進行を盛り上げようと男性陣が力強い指笛を吹き鳴らすと、迫力で上回る女性陣からは「あれ、まだ大丈夫だね~」と掛け声が上がった。
 自動車科ということもあり男性25人が集結した沖縄工業第3期生クラス会はパシフィックホテル沖縄で開かれた。静岡県御殿場市、名古屋市からの友に交じり、恩師の奥平玄昭さん(90)、豊岡静致さん(88)、山城幸儀さん(81)、松茂良惟孝(のぶたか)さん(71)の姿があった。
 同窓生らは復帰前の在学当時、米軍払い下げの小型四輪駆動車をいったんばらし、再生して各地の農林水産系の実業高校の実習用に送ったという。在学時からの運転免許所持者もおり、長期のバスストライキの際には中南部の高校生を輸送した。懐かしい過去が今をつなぐ。
 恩師らは口々に「教員を40年来続けてきたがこのようなクラスはない」「絆を誇りに思う」と生徒の団結に胸を張った。

那覇商業高校定時制普通科第9期生と恩師ら14人が集まった九年母会=8日、那覇市のロワジールホテル那覇
恩師4人も駆け付けた沖縄工業高校全日制自動車科第3期生クラス会=8日、那覇市のパシフィックホテル沖縄