アメリカ人と沖縄県民の親を持つ人たちが集まる「アメリカ系うちなーんちゅの会」が6日、琉球大学でシンポジウム「言語~社会的イメージと私たち」を開いた。メンバーが欧米人のような顔立ちから英語を話すことを強要された体験を語り「英語が話せなければ見ず知らずの人にも育った環境などを聞かれる苦痛がある」と訴えた。
アメリカ系ウチナーンチュとして「沖縄でアイデンティティーを確立させたい」と語った。
比嘉光龍さんは、沖縄では、米兵と沖縄の女性の間で生まれた子どもが多くいることを説明し、「私たちの中にはお父さんを知らない人も多い。英語を話す環境では育っていない」と述べた。
琉球大学の石原昌英教授は「『日米ハーフ』だから英語が話せるという決めつけがある」と言語差別を指摘。「言語は個人に強制されるものではない」と述べた。
メンバーからは、飛行機の機内や入国審査、県内のファストフード店で日本語を話し掛けても、外国人として英語で対応された体験が語られた。
大城智代美さんは、会う人にすぐに家庭環境の質問攻めに合うとし「心のどこかに、相手が傷つかないか、という気持ちを持ってほしい。社会から偏見を消したい」と訴えた。
会は毎月最終日曜日午前9時から宜野湾市勤労青少年ホームで座談会をしている。