【ソウル共同】韓国ソウル高裁は19日、北朝鮮の指令を受け韓国でスパイ活動をしたとの国家保安法違反罪などで1977年に起訴されて死刑判決が確定し、後に減刑、釈放された在日韓国人、姜宇奎さん(釈放後の2007年に90歳で死去)と、共犯とされた5人の韓国人男性の再審で全員に無罪を言い渡した。
高裁は、情報機関の韓国中央情報部(KCIA)による拷問で引き出された虚偽の「自白」以外に証拠はなく、嫌疑はでっち上げだったと判断した。
姜さんは拷問の苦痛で4回も自殺を図ったが命を取りとめ、約11年間服役した。金尚煥裁判長は謝罪し、声を詰まらせながら主文を宣告した。
(共同通信)