脳損傷、別の部分が肩代わり 効果的なリハビリ開発に道


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 脳卒中などで脳の一部が損傷して失われた運動機能がリハビリで回復するのは、損傷した部分が果たしていた役割を別の部分が肩代わりするからだと、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などの研究チームが7日、米科学誌電子版に発表した。より効果的なリハビリ手法の開発が期待できるとしている。

 チームはサルを使って実験。人を含む霊長類で発達している大脳皮質から筋肉に運動の指令を出す「第一次運動野」のうち、手の運動機能を担う部分を薬で損傷させ、指で物をつまむ動きをまひさせた。直後からリハビリを始め、血流変化を測定する陽電子放射断層撮影装置(PET)で脳の働きを調べた。
(共同通信)