【電子号外】2邦人殺害警告 イスラム国、235億円要求


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 【カイロ共同】過激派「イスラム国」とみられるグループが20日、72時間以内に身代金2億ドル(約235億円)を支払わなければ、拘束している千葉市の湯川遥菜さん(42)ら日本人2人とみられる人物を殺害すると警告するビデオ声明をインターネット上で発表した。

 信ぴょう性は不明。菅義偉官房長官は20日の記者会見で、日本人拘束情報を確認するため中山泰秀外務副大臣をヨルダンへ派遣すると発表した。政府は緊急対策本部を立ち上げた。事実ならイスラム国による拘束した日本人の殺害警告は初めて。無事解放に向け、日本政府は難しい立場を迫られることになる。
 中東歴訪中の安倍晋三首相は17日、エジプトでの演説で中東のインフラ整備など経済支援を表明した。うちイスラム国対策では2億ドルの供与としていた。
 声明の映像では「日本の首相へ」と述べ「日本は8500キロも離れていながら、自発的に十字軍に参加した」と欧米の対イスラム国政策への協力を批判した。黒い服で刃物を持った男が、2人の男性を脅迫。湯川さんと、もう1人の男性の名前をケンジ・ゴトウ・ジョゴとしている。
 この男性は昨年10月に内戦が続くシリアに取材に向かったまま、連絡が取れなくなっているフリージャーナリストの後藤健二さん=東京都港区=の可能性がある。