西宮市長「偏向報道」は取材拒否 「政策に支障」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 兵庫県西宮市の今村岳司市長は23日の定例記者会見で、市が「偏向」とみなす報道をした報道機関に抗議し、改善されない場合にはその後の取材を一切拒否するとの方針を明らかにした。15日にテレビ大阪が放送した内容を市が「偏向」とみなしたことがきっかけ。今村市長は「偏向報道で市の政策推進に支障を来すことは断じてあってはならない」と述べた。明確な定義は明らかにしなかった。

 西宮市によると、番組は、市が阪神大震災で自宅を失った被災者に提供している「借り上げ復興住宅」の返還期限が接近していることを取り上げた。市が住み替え用の住宅あっせんや引っ越し費用の支給などをすることに触れなかったため「市が一方的に入居者を追い出しているような放送」と判断した。
 市は制作したテレビ東京に抗議し23日、謝罪を受けた。同社広報部は「検証の結果、一部誤解が生じる可能性があった」とのコメントを出した。
(共同通信)