五穀豊穣を祈る百人御物参再現 首里城公園


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首里城公園で再現された「百人御物参」の儀式=25日、那覇市の首里城公園

 那覇市首里金城町の首里城公園で25日、琉球王朝時代に年に6回ほど行われていたという「百人御物参(ももそおものまいり)」の再現儀式(主催・国営沖縄記念公園)が行われた。百人御物参は、神女たちを中心に、国の繁栄や五穀豊穣(ほうじょう)や航海安全を祈願し首里城とその周辺の聖域を参拝する行事。正殿に隣接する黄金(くがに)御殿(うどぅん)など四つの施設の開館1周年を記念して行われ、昨年に続き2度目の開催。

 王府の男性役人の21人が正殿前で拝礼後、神女9人が「クェーナ」と呼ばれる祭祀(さいし)歌謡を歌いながら黄金御殿から現れた。一行は下之御庭(しちゃぬうなー)にある「首里森御嶽(すいむいうたき)」前でささげ物を供え、上級神女3人が祈りの言葉を唱えた。
 西原町から来た50代の名嘉安嗣(やすし)さんは「沖縄の歴史を学ぶ機会になり、勉強になった」と話していた。
 再現儀式は24日と25日の両日で計4回行われた。また、ちょうちんを片手に夜の首里城を散策できる「プレミアムナイト」も両日行われた。
英文へ→Ryukyuan ritual Momoso-omono-mairi reenacted in Shuri Castle Park