曽野綾子氏コラムで撤回要望 日本アフリカ学会有志


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 日本アフリカ学会有志は17日、産経新聞に掲載された作家の曽野綾子氏の労働力不足と移民に関するコラムについて「学術的にみても、アパルトヘイト(人種隔離)を擁護する見解だ」として、曽野氏と産経新聞社に撤回などを求める要望書を出したことを明らかにした。

 南アフリカの駐日大使やNPO法人「アフリカ日本協議会」(東京)も、産経新聞社と曽野氏に抗議文を出している。
 曽野氏は11日付の産経新聞朝刊のコラムで、「20~30年も前に南アフリカ共和国の実情を知って以来、私は、居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい、と思うようになった」などと記した。
 要望書は北川勝彦関西大教授ら4人が呼び掛け人になり、学者ら70人余りが賛同した。
 産経新聞社は15日付朝刊で「産経新聞は、一貫してアパルトヘイトはもとより、人種差別などあらゆる差別は許されるものではないとの考えだ」とする小林毅執行役員東京編集局長のコメントを掲載した。
(共同通信)