あふれる愛と笑顔 HY


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愛をテーマにしたライブで会場を埋め尽くしたファンに歌声を響かせるHYの(左から)仲宗根泉、宮里悠平、新里英之、許田信介、名嘉俊=21日、沖縄市のミュージックタウン音市場(金良孝矢撮影)

 HYのライブツアー「HY Kana―yo(カナヨ) Premium TOUR 2015」沖縄公演が21日、沖縄市のミュージックタウン音市場であった。「カナヨ(愛する人よ)」をタイトルに掲げ、「愛」をテーマにしたツアー。1月から5都市を巡ったツアーのファイナルは地元沖縄で―。メンバー、ファンで育む愛から生まれる優しい雰囲気が会場を包んだ。

 HYとしては初の、ラブソングを多く収録したアルバム「LOVERS」(昨年12月発売)からの楽曲を中心にライブを展開した。
 オープニングでは新里英之(ボーカル&ギター)が「アイラブユー」の言葉をファンと掛け合いで繰り返す。一体となった会場で新里が「流れ星」を楽しげに歌い、オープニングを飾った。
 名嘉俊(ドラム)も「最高のファイナルにしよう」とMCで話すようにメンバーも待ち望んでいたライブ。「未来」「パタパタ」とアップテンポの曲を立て続けにファンにマイクを向け、共に歌う。許田信介(ベース)、宮里悠平(ギター)もステージを駆け回るなど、メンバー全員がライブを純粋に楽しみながらライブを展開していく。
 曲調が180度変わり、バラードの「あなたを想う風」では新里、仲宗根泉(キーボード&ボーカル)の透き通る歌声に聴き入るように静まりかえる。また一転して「モノクロ」「AM11:00」など、軽快な曲が繰り出されると、ファンも口ずさむ。
 「大切な人を思い浮かべながら」(仲宗根)と語り掛け始まった「Remember you」。仲宗根がマイクを握り、ステージ中央でしっとりと声を響かせた。
 彼らのライブで発せられる音、詩の一つ一つがファンの背中を押す。楽しませようとする彼らのパフォーマンスもファンに伝わり、ライブが終わるころには自然と笑顔が広がる。
 ライブ中、7月に新アルバムの発売が発表されると会場は熱狂の渦に。アンコールの最後に「それぞれの夢のスタートを支えられるように贈りたい」(新里)とメッセージを送って「旅立ち」を歌った。また一つ成長することを互いに約束し、再会を誓った。
(大城徹郎)