重慶爆撃、中国人遺族ら敗訴 東京地裁、請求権認めず


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 日中戦争中、旧日本軍による中国・重慶市と周辺を標的にした無差別爆撃で被害を受けたとして中国人の遺族ら計198人が、日本政府に謝罪と総額18億円余りの損害賠償を求めた訴訟の判決で東京地裁は25日、原告側の請求権を認めず訴えを全面的に棄却した。原告側は控訴する方針。

 原告側は訴訟で「当時、防備されていない都市への空爆は国際法で禁じられていた」と主張。無差別爆撃は条約や国際法に違反した戦争犯罪で、個人も国家に謝罪や賠償を請求できると訴えていた。
 村田斉志裁判長は、「当時の条約も国際法も、被害者個人が国家に直接賠償を請求できる権利を認めていない」と指摘した。
(共同通信)