中部病院で臓器摘出手術 移植手術を行う各病院に搬送


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摘出した心臓を収めたクーラーボックスを持って県立中部病院を出る医師ら=8日午前7時48分、うるま市宮里

 臓器移植法に基づき県内医療機関で初めて脳死と判定され臓器提供する30代男性からの臓器摘出手術が8日早朝から、県立中部病院で行われた。手術は午前9時25分に終了した。摘出された臓器は移植手術を行う県外病院に運ぶため、ヘリコプターやタクシーなどで那覇空港まで搬送された。

 心臓は東京大学医学部付属病院で50代男性、肺は長崎大学病院で50代男性、肝臓は慶應義塾大学病院で30代男性、膵臓(すいぞう)と片方の腎臓は九州大学病院で50代男性、もう片方の腎臓は中部病院で40代男性にそれぞれ移植する。
 男性は書面で臓器提供の意思を示していなかったが、家族が承諾した。脳死判定は317例目で、本人の意思不明は172例目。【琉球新報電子版】