沖縄型神経原性筋萎縮症の難病認定で国へ嘆願書


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山本香苗厚生労働副大臣に嘆願書を手渡す我如古盛健会長=17日、東京都の参議院会館

 筋肉が次第に萎縮していく沖縄型神経原性筋萎縮症の特定疾病(難病)認定や、特効薬開発などを目指す沖縄型神経原性筋萎縮症の家族会「希(のぞみ)の会」の我如古盛健会長らは16日、東京都の参議院議員会館で山本香苗厚生労働副大臣と面談し、5万4494人分の嘆願書を提出した。

 家族会から6人が参加し、公明党の秋野公造参議院議員、金城勉県議、高橋真沖縄市議が同行した。嘆願書では、新薬の開発や厚労省に科学研究班を設置することなどを求めており、我如古会長は「一日でも早く難病認定し、早期治療につなげてほしい」と訴えた。
 我如古会長によると山本副大臣は、沖縄型をすぐに認定することは難しいと説明した。その上で、類似の症状がある特定疾病の一部として認定することを検討すると回答した。同行した家族会の幸地努さん(43)=沖縄市=は「歩行することも厳しい状態だが、前向きな回答に望みが出てきた」と話した。
 昨年10月に家族会が発足し、11月から嘆願書署名の活動を始め、わずか5カ月で県内外から署名を集めた。家族会をサポートしている伊波恵美利さん(49)=沖縄市=は「沖縄型が単独で認定することが難しいというのは残念だが、嘆願書を提出することまでたどり着けてうれしい」と話した。
 我如古会長は「県内外から大きな支援の力を感じている。これからは家族会や支援者がより手を取り合っていき、早期研究・治療につながるようにしていきたい」と語った。