一夜限りの共演に沸く HOBO CONNECTION


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 出演者が一期一会のコラボレーションを繰り広げるライブ「HOBO CONNECTION(ホーボーコネクション)2015」が15日、那覇市の桜坂劇場ホールAであった。出演者同士の一夜限りの特別なセッションに観客は沸いた。

 出演者はリクオ、元RCサクセションの仲井戸“CHABO”麗市、サキシマミーティング(新良幸人×下地勇)、島袋優(BEGIN)。オープニングでHOBO CONNECTIONの開催をリクオが高らかに宣言するとともに、「ランブリンマン」で軽快なピアノの音色と爽やかな歌声に合わせる。
 この日、「ブルースの王様」と呼ばれたB・B・キングが死去したこともあり、仲井戸も「やせっぽちのブルース」などをB・B・キングにささげるように歌う。新良、下地、島袋も憧れのアーティストである仲井戸との共演に緊張感を打ち明けたが、いざ演奏が始まると、それを感じさせない堂々とした、パフォーマンスを繰り広げる。
 新良はスライドギターも披露し、会場内をどこか怪しげで奥深いムードへいざなう。「浜辺の老人」は下地と仲井戸の2人の輪唱。下地が宮古島の方言で歌えば、輪唱のように仲井戸が標準語に翻訳して歌う。1曲1曲が1夜限り。ぜいたくな共演に一つの音、言葉も聞き漏らすまいとファンの集中力も途切れることはなく、視線は常にステージに注がれた。
 フィナーレは出演者全員でのセッション。「いいことばかりはありゃしない」「Like a Rolling Stone」「光」にファンのコーラス、拍手も加わった。その日限りの夢のステージをファンとアーティストで作り上げた。(大城徹郎)

三線とギター、それぞれの持ち味を歌声に乗せるサキシマミーティングの新良幸人(左)、下地勇
圧巻の存在感で観客を魅了する仲井戸“CHABO”麗市(左)、BEGINの島袋優
時に軽快に、時にムーディーにピアノの弾き語りで観客を沸かせるリクオ=15日、那覇市の桜坂劇場ホールA