地元で挙式、村助成 伊江で独自条例 村長も祝福


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婚姻届を提出した知念裕介さん(右)、照屋まどかさん(中央)を祝福する島袋秀幸村長=16日、伊江村役場

 【伊江】伊江村が制定した「結婚披露宴助成金支給条例」を活用し、5月23日に村内の飲食店で披露宴を挙げた知念裕介さん(36)と照屋まどかさん(36)が16日、村役場に婚姻届を提出し、助成金支給の第1号となった。

 村内ではこれまで、本島内の式場で披露宴を挙げるのが主流で、招待される村民は日帰りでフェリーとバスを乗り継いで会場へ向かっていた。島内で挙式した夫婦を支援する条例ができたことで、村民の負担軽減と村内経済の活性化にもつながると期待されている。
 同条例は村内で披露宴を挙げる夫婦に対し助成金を支給するもので、受給資格は新郎、新婦どちらかが同村に住民登録を有する者、税を完納している者らが対象。県内では既に久米島町が実施している。伊江村議会(島袋義範議長)の3月定例会で制定が決まった。
 助成額は招待客に応じて支給され、30人未満の場合は15万円、50~100人未満は50万円、最高は200人以上で80万円が支給され、5段階に分かれる。
 知念さんは「こんな大ごとになるとは思わなかった。役場職員に祝福されうれしい気持ちでいっぱい」と笑いを誘った。
 島袋秀幸村長は「第1号の誕生を喜んでいる。これを機会に、村内で式を挙げるカップルが増えることに期待したい。末永くお幸せに」と二人を祝福した。
 同議会では「伊江村子育て支援金に関する条例」の一部が改正された。第1子は3万円から5万円に増額され、第2子は5万円から10万円、第3子以降は10万円から20万円と倍増した。
 村総務課では「多くの夫婦に助成金を活用していただき、子育て支援金も拡充させて人口増加につなげたい」と話した。
(金城幸人通信員)