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待望の「字誌」発刊 豊見城市嘉数区

「嘉数字誌」の発刊を報告する比嘉邦治会長(中央)、伊波彰副会長(右)、照屋峰一さん=14日、豊見城市の嘉数公民館

 【豊見城】豊見城市嘉数区はこのほど、区の歴史や暮らしなどを詳細にまとめた「嘉数字誌」を発刊した。嘉数自治会の比嘉邦治会長は「区民が長年待ち望んだ字誌が完成し、喜んでいる。嘉数区の良さを再認識し、字誌を通して区民が絆を深めるきっかけになればありがたい」と語った。

 2012年に字誌編集委員会(比嘉辰博委員長)を発足させ、委員14人が足かけ3年で編集を手掛けた。嘉数の歴史や民俗、年中行事、教育やスポーツなどの12章で構成。区民の名前や写真を多く掲載し、520ページにまとめた。
 高台から那覇の街を見渡すことができる景勝地の「嘉数バンタ(森)」、琉球古武術「嘉数棒」などを紹介している。嘉数公民館から見つかった大日本帝国政府が発行した「国庫債券」の写真も掲載した。嘉数の長嶺按司陵正が1400年代に砂糖の製造法を最初に島中に伝えたという、史実の掘り起こしに触れている。
 8章の「戦争体験の記録」では体験者の座談会や戦没者名簿を載せた。海外移民の苦難の歴史も記した。巻末には歴代役員名簿のほか、区の歴史や人口の推移を記した年表を掲載した。
 字誌は700冊発刊し、自治会員の区民に無償配布した。嘉数自治会の「字誌出版祝賀会と嘉数自治会戦後70周年式典」が19日午後3時から、市立中央公民館中ホールで開かれる。問い合わせは同自治会(電話)098(850)1584。