作家の出口裕弘さんが死去 仏文学者


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 三島由紀夫の評論やジョルジュ・バタイユの翻訳で知られた作家でフランス文学者の出口裕弘(でぐち・ゆうこう、本名裕弘=やすひろ)さんが2日午後6時21分、心不全のため東京都渋谷区の病院で死去した。86歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行う。喪主は妻紀子(のりこ)さん。後日、お別れの会を開く予定。

 東大仏文科を卒業後、北海道大でフランス語を教え、パリに留学。バタイユ「内的体験」やシオラン「生誕の災厄」、ショボー「年をとったワニの話」などの翻訳を手掛けた。
 「三島由紀夫・昭和の迷宮」「太宰治変身譚」など、青春時代に熱中した作家を対象とした長編の評論を刊行。
(共同通信)