宗派超え安保法案反対 県内宗教者「黙っていられない」


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「沖縄の宗教者による安全保障関連法案(戦争法案)に反対する声明」を発表した県内の宗教者=19日午後3時30分ごろ、那覇市の県庁

 県内のキリスト者や仏教者、神女(カミンチュ)ら宗教者らが19日、「沖縄の宗教者による安全保障関連法案(戦争法案)に反対する声明」(同実行委員会)を発表した。

この日までに賛同したのは334人。声明は同日付で安倍晋三首相と山崎正昭参院議長宛てに発送した。安保法案廃案に向け、県内の宗教者が宗教・宗派を超え団結するのは初めて。
 19日に県庁で会見した真言宗長谷寺住職の岡田弘隆さん(69)=糸満市=やカトリック那覇教区司教の谷大二さん(62)らは「命を守る宗教者として黙ってはいられない。宗教の違いを乗り越えて『戦争法案』を廃案にするまで頑張りたい」と話した。
 声明は、沖縄戦に触れた上で「命の尊厳を守るべき宗教者が戦争協力に走ったことを反省し、安保法案に断固として反対する」と強調。(1)強行採決は民意を無視して辺野古新基地建設を推し進める手法と同じ(2)憲法に反する安保法案を認めない―などとしている。
 賛同したのは県内のキリスト教プロテスタント教会関係者や真言宗護国寺住職など仏教関係者ら。問い合わせは実行委(長谷寺)(電話)098(852)3533。