羽地漁協、マグロ養殖11月開始へ 近畿大が稚魚提供


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 【名護】羽地漁業協同組合(金城富久組合長)と総合商社の豊田通商(名古屋市)による、名護市源河沖でのクロマグロの稚魚養殖事業が11月にも稼働する。11月に稚魚を投入し、来年5~6月の初出荷を目指す。

9日の名護市議会9月定例会の一般質問で、金城進産業部長が答えた。
 豊田通商は、人工ふ化で飼育した成魚が産卵するクロマグロの完全養殖技術を世界で初めて確立した近畿大学と技術提携を結んでいる。これまで、長崎県五島市で完全養殖した稚魚の中間育成を2010年から展開した。今回事業化が進めば、県内初のクロマグロの完全養殖となる。
 豊田通商が名護市に法人ツナドリーム沖縄を設立。事業はツナドリーム沖縄が羽地漁協の法人組合員となって行う。名護市源河沖2~3キロ地点に直径約30メートルの円形のいけす6基を整備し、近大から提供を受けた5~6センチの稚魚を養殖する予定。
 名護市と同法人によると、9月1日に県から養殖業の許可を取得。現在いけすの製作や設置に向けた準備に取り組んでいる。