新交付金「悪質な分断」 二見以北の会が抗議声明


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 【名護】米軍普天間飛行場の移設先とされる米軍キャンプ・シュワブがある名護市の辺野古、久志、豊原の久辺3区へ政府が直接交付金の支出を検討している件で、建設予定地に隣接する地域の住民でつくる「辺野古・大浦湾に新基地つくらせない二見以北住民の会」は5日、政府の交付金支出に抗議する声明文を安倍晋三首相や中谷元・防衛相宛てに送った。

 声明文は交付金について「地域住民を愚弄(ぐろう)する露骨で悪質な分断策」だと批判。「(久辺3区と二見以北10区からなる旧久志村の)久志地域一体となって地域おこしに取り組んでいる努力をつぶそうとするものだ」と強い憤りを示した。

 住民の会の松田藤子会長は「県と市を飛び越えた交付金で、地域の分断を狙うものだ」と政府対応を批判した。新名善治副会長は「政府は『地元は賛成している』と誤ったメッセージを送っている。地元には反対している住民もいることをアピールしたい」と話した。

 住民の会は2日、9月に辺野古への新基地建設に反対する決議を可決した米バークレー市の市議会に礼状を送った。