足の痛み乗り越え 難病の喜納さん、子ども会率いてエイサー演舞 沖縄・久保田自治会


足の痛み乗り越え 難病の喜納さん、子ども会率いてエイサー演舞 沖縄・久保田自治会 大太鼓担当で演舞する喜納優輝さんら
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【沖縄】沖縄市久保田自治会(佐和田辰夫会長)は8月28日、昨年9月に自治会で結成した子ども会のお披露目となるエイサー道ジュネーを行った。子ども会会長で島袋小学校4年生の喜納優輝さん(10)は、原因が未解明で治療法が確立されていない病気「原発性リンパ浮腫」を両足に抱えながら3日間の道ジュネーに挑戦した。

 母親の美和さん(49)によると、生まれつき病気を抱えた優輝さんは4歳まで入退院を繰り返し、有効な薬もなく医師の指示で日光浴や運動を禁じられていた。しかし、美和さんの懸命なマッサージなど工夫を凝らし、1年前に青年会と一緒に道ジュネーに挑戦した。

 子ども会結成と同時に自ら会長に名乗り出た優輝さんは「エイサーでジャンプしたりすると足が腫れて痛いけど、リーダーだからみんなを引っ張って頑張る」と話す。父親の努さん(56)も「やるなら最後まで頑張れ」と応援している。

 県内で情報共有グループ「リンパ浮腫ゆんたく会」を主宰している美和さんは「息子の挑戦は『難病情報誌アンビシャス』でも紹介されて、同じ病気を抱える親御さんから、勇気をもらったと喜ばれた。これからも優輝の可能性を信じて応援したい」と思いを述べた。

 優輝さんは「学校でもエイサー演舞を見せて、子ども会メンバーを増やしていきたい」と笑顔で話した。

 (喜納高宏通信員)