「こんな鳥、初めて見た」　秋の渡り「ヤツガシラ」見つけた　沖縄・座間味

　【座間味】座間味島で8月29日、ヤツガシラ（サイチョウ目ヤツガシラ科）を見たとの情報を入手した。9月5日を最後に目撃情報は途絶えたが、秋の渡りの季節にこの島で、1週間以上も姿が見られたのは珍しい。
　村阿真区のキャンプ場周辺に何度も通い、9月1日に確認できた個体は、枯れ木（モクマオウ）の先端付近で口を開けていたり、枯れた幹に口を突っ込んだりして、枯れ木にいる虫などを捕食しているようだった。通常、地面に長いくちばしを突き刺して土中の昆虫を探し、樹上で羽繕いする様子などがよく見られるが、このような場面に出合えるのも貴重だ。
　島で生まれ育った高良善和さん（49）は、今回初めてヤツガシラを目撃し、笑顔を見せた。「こんな派手な色合いで、おまけに頭の羽を立てる鳥なんか初めて見た」と話した。
　野鳥は驚かせるとすぐに飛び去ってしまうことが多いため、観察は車の中からや鳥から目立たないようにすることがお勧めだ。（大坪弘和通信員）