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在来大豆使いゆし豆腐 浦添・森の子児童センター


在来大豆使いゆし豆腐 浦添・森の子児童センター 石臼を使い、昔ながらの手法でゆし豆腐作りに挑戦する子どもたち=12月27日、浦添市勢理客の市立森の子児童センター(提供)
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 【浦添】浦添市立森の子児童センターで12月27日、「災害時の炊き出し体験ゆし豆腐作り」(主催・同センター、福ふく会、勢理客地域防災訓練実行委員会)があった。地域の子どもたちや高校生、高齢者ら約200人が参加し、石臼を使って昔ながらの手法によるゆし豆腐作りに挑戦した。災害時の炊き出し体験を兼ねて実施した。
 豆腐作りには、沖縄在来大豆のオーヒグと山形産大豆の里のほほえみの2種類を使用した。オーヒグは、森の子児童センターを利用する子どもたちが地域住民らと一緒に、神森小学校の敷地内に整備した「森もりファーム」で種から育てた大豆。自分たちで育て、収穫した大豆が豆腐へと形を変えていく過程を体験した。
 当日は、神森小校門前広場にテントを張り、4基の石臼がフル稼働した。参加者は石臼で大豆をひき、豆乳を絞り、昔ながらの手法で豆腐作りを体験した。大きなシンメーナービ(鍋)で炊いたアチコーコー(熱々)のゆし豆腐に舌鼓を打った。
 オーヒグの栽培から豆腐作りまで那覇市の繁多川公民館が協力した。浦添市更生保護女性会のメンバーが手作りのおにぎりを振る舞ったほか、神森こども園で園児らが栽培したネギも提供された。
 同センターの大城喜江子館長は「人が集まり、一緒に作って食することの大事さや、あえて不便を体験することで伝承の大事さを実感した。参加者からも『交流することが大事』との声があった。まさに災害時の炊き出しの光景で貴重な体験だった」と話した。
 (中川廣江通信員)