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地域根差した起業家育成へ 今帰仁村・商工会が創業支援事業


地域根差した起業家育成へ 今帰仁村・商工会が創業支援事業 創業者を支援する事業の開始を発表した今帰仁村の久田浩也村長(左から2人目)と高田勝村商工会長(同3人目)、村関係者ら=9日、今帰仁村役場
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 【今帰仁】今帰仁村と村商工会は9日、記者会見を開き、村内での起業を促す目的で「特定創業支援等事業」を開始すると発表した。同村では大型テーマパークの建設を契機に、起業の相談が増加しており、事業者に対して村と商工会が協働で「伴走型支援」をする枠組みを構築した。地域に根差した起業家を育成することで、発展を目指していく考えだ。
 これまで、今帰仁村では産業競争力強化法に基づく「創業支援等事業計画」がなかったため、創業者が国や県の支援策を活用しづらい状況があった。商工会の働きかけを受け、村は計画を国に申請し、昨年6月に認定を受けた。
 さらに、同商工会は、次年度から「特定創業者支援等事業」として、創業支援セミナーなどを開催する予定。セミナーなどを4回以上受講すると、村から証明書が発行されることになる。この証明書によって、創業時の登録免許税の減免、金融機関から融資を受ける際に、自己資金比率の緩和などが受けられる。
 会見で、久田浩也村長は「宿泊施設が足りず『素通り型』の観光になっている面もある。創業を支援することで、しっかりとした経済をつくっていきたい」と話した。商工会の高田勝会長は「今帰仁村の伸びしろは大きいと思う。村の政策にのっとって、(創業)支援を受けられることが重要だ」と意義を語った。
  (池田哲平)