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「義母の沖縄戦」語る 浦添てだこ学園意見発表


「義母の沖縄戦」語る 浦添てだこ学園意見発表 浦添市てだこ学園大学院の意見発表会=1月26日、浦添市立中央公民館ホール
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 【浦添】60歳以上の地域社会活動の指導者を養成する「浦添市てだこ学園大学院」(仲宗根民男学院長)の「2023(令和5)年度意見発表会」が1月26日、浦添市立中央公民館ホールで開かれた=写真。1年次5人、2年次5人の10人が、これまでの人生経験から考えた提言や今後の目標などについて発表した。
 1年次の稲福順美さん(69)は「戦禍を生き抜いて」と題し、沖縄戦当時に義母の稲福マサさん(96)が所属していた私立沖縄昭和女学校の生徒らによる梯梧学徒隊と梯梧の塔について紹介した。
 稲福さんは「母は第62師団野戦病院へ配属され負傷者の看護に当たっていた。壕が攻撃を受け隣に座っていた友達が亡くなるなど混乱の中そこから移動した」と説明。「母が『もう死んで楽になりたい、今度爆弾が飛んできたら当たって死のうと思うけど、いざとなったら必死に逃げて人間は生きようとするんだね』と話していたことが印象に残っている」と発表した。
 (喜納高宏通信員)