【黒島】旧暦1月1日の「旧正月」の2月10日、東筋部落と仲本部落で伝統行事が執り行われた。このうち東筋では南北に分かれて大綱引きで綱を引き合い、1年の無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を引き寄せた。
午後1時過ぎ、島内の拝所で祈願を済ませた神司の又吉恵美子さんが黒島芸能館前広場に到着すると、住民らがどらと太鼓をたたいて行事の開始を告げた。南北に分かれて正月ユンタを歌い、新しい年を迎えたことを感謝。女性たちが踊りながら中心に集まった。中学生の勇壮なツナヌミンを終えると、観覧者も参加して北と南に分かれて力いっぱい綱を引いた。
黒島の綱引きは、港がある北側が勝つと豊漁、畑のある南側が勝つと豊作になると言われ、ことしは南が勝利を収めた。
綱引きの後は、集落で豊作をもたらす五穀の種子を授ける儀式が厳かに進められた。主な行事を一通り終え、関係者があいさつ。又吉敬東筋部落会長は「4年ぶりに大きな声で正月ユンタが歌えて開催できたことに感謝。ことしはいい年になるだろう」と期待した。
五穀の種子を渡す儀式で種子を受け取る「ソウザ」を務めた新里剛太さん(39)は「新年を迎えて新たな気持ちで頑張りたい。子牛の価格も低いが、旧正月を機に上がってくれたら」と願った。 (八重山毎日提供)
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無病息災願い大綱引き 旧正月、竹富町・黒島の東筋
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琉球新報朝刊
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