「日本一周ごみ拾いの旅」夫婦で沖縄へ このリヤカー、見たことある?! やんばるでの感涙エピソードも 


「日本一周ごみ拾いの旅」夫婦で沖縄へ このリヤカー、見たことある?! やんばるでの感涙エピソードも  日本一周ゴミ拾いで沖縄本島の旅歩きをする藪根頌己さん、晃子さん夫婦=2月29日、宜野座村漢那区
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 【宜野座】関西出身の藪根頌己(やぶねしょうき)さん(34)、晃子さん(35)夫婦が「日本一周ゴミ拾いの旅」で、沖縄本島の旅歩きを敢行中だ。

 菅笠(すげがさ)をかぶり、頌己さんの真っ黒に日焼けした上半身でリヤカーを引く姿はひときわ、強烈だ。主に道路沿いのごみを拾い、2月29日に通過した宜野座村で「沖縄の皆さまの優しさに感動しっぱなし」と、旅の疲れを感じさせず、意気軒昂(いきけんこう)に語った。

 2人は旅先で出会った。旅好きが高じて安定した職を捨て、「日本一周ゴミ拾い」の旅を決意した。

 2022年2月22日に頌己さんの地元、兵庫県西脇市から旅を開始した。ごみは、最寄りの自治体へ「アポなし」で持ち込む。「自分たちのごみ拾いはイレギュラーだから」と、事前に自治体にごみの持ち込みを伝えると、断られやすいという。この日、宜野座村役場はごみを受け入れた。

ソーラーパネルや発電機も搭載したリヤカー。「R 530」は、令和・ごみ・ゼロの略

 夜は公園などでテントを張って休息。酷暑や極寒、気候的に旅歩きが困難な時期は、畜産農家などで季節労働をして、旅の資金を貯蓄する。

 2月19日に本部港から沖縄入りした。やんばる路では3回、「泊まっていきなさい」と助けられ、沖縄の義理人情に感涙。名護市瀬嵩で6日ぶりに見たコンビニエンストアにほっとした。沖縄から鹿児島県に戻れば、旅も後半戦に入る。「ゴール後は、お世話になった方々へのお礼に行きたい」と旅熱はまだまだ続く。  (池辺賢児通信員)