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思い思いに学び 新たな一歩 本部 八洲学園大国際高で卒業式


思い思いに学び 新たな一歩 本部 八洲学園大国際高で卒業式 中村成希校長(右)から卒業証書を受け取る卒業生=2月25日、本部町のもとぶ文化交流センター
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 【本部】広域通信制の八洲学園大学国際高校(本部町、中村成希校長)の後期卒業証書授与式が2月25日、同町のもとぶ文化交流センターで開かれた。本年度後期は18歳から65歳の371人が卒業した。保護者や在校生らが見守る中、出席した卒業生約90人が卒業証書を受け取り、新たな一歩を踏み出した。
 同校には芸能活動や家庭の事情などさまざまな経緯を持った、幅広い年齢層の生徒が全国各地から集まる。卒業生代表であいさつした與那嶺葵さん(18)は朝から学校へ通うことが難しく、中学で一時は不登校になった。演劇を始めたことで学校以外の居場所を見つけたが、中学時代の経験から「友人のような普通の高校生にはなれない」と不安を抱える中で、登校日数が少なく自分のやりたいことを優先できる八洲学園に入学した。卒業後は映像や舞台の役者を目指して、東京でレッスンに励むという。比嘉里沙さん(36)は中学時代、自己肯定感の低さから「どうせ勉強ができない」と高校進学を諦め、アルバイトに励んだ。高校に通いたい思いはあったが、20歳で第1子が誕生し、4人の子育てと仕事に追われ、高校に関する情報収集の方法も分からなかった。そうした中で、パート先の職員から八洲学園を紹介され、進学に向けて背中を押された。 (武井悠)