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西原高生ジェンダー学ぶ キリ学新垣教授が出前講座


西原高生ジェンダー学ぶ キリ学新垣教授が出前講座 ジェンダーについて学ぶ生徒ら=19日、西原町の西原高校
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 【西原】自分らしく生きることについて考える出前講座が3月19日、西原高校で実施され、沖縄キリスト教学院大の新垣誠教授が「ジェンダーと性の多様性」をテーマに講話した。2年生約320人が参加した。
 新垣氏は、ジェンダーバイアス(性別に基づく固定観念)に触れ、人はあらかじめ社会で決められている「女らしさ」「男らしさ」を成長しながら学んでいくと説明した。「男は仕事、女は家庭」「女は愛嬌(あいきょう)」といったジェンダー規範が表れた複数の企業CMを例に挙げ、ジェンダー規範に縛られず、規範を押しつけない大切さを訴えた。
 また性的指向と性自認の略称として使われる「SOGI(ソジ)」という言葉や性の多様性も紹介した。新垣氏は「性は男と女に割り切れるものではなく、みんな男女のグラデーションのどこかに位置している。多様な価値観への寛容さを持ち、ジェンダー規範よりもラブを大切にしてほしい」と語りかけた。
 古我知怜子さん(17)は「弟は将来保育士になりたいけど『男なのに』と周りから言われることがある。性別ではなく個人で人を判断したい。いろいろな人がいると世の中が認める社会になってほしい」と話した。上原結希さん(17)は「ジェンダーと共存して、『こうありたい』という自分の気持ちを大事に、自分らしさを見つけていきたい」と語った。 (上江洲仁美)