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みゃーくふつの会総会 国立国語研助教講演 宮古語、書いて残すには


みゃーくふつの会総会 国立国語研助教講演 宮古語、書いて残すには セリック・ケナン特任助教の講演に聞き入る「みゃーくふつの会」の会員ら=3月10日、浦添市中央公民館3階ホール
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【浦添】宮古語継承を目的に、沖縄本島在住の宮古出身者が設立した「みゃーくふつの会」(垣花譲二会長)の第6回定期総会が3月10日、浦添市中央公民館3階ホールで開かれた。宮古民謡「与並部岳(ゆなんだき)金兄小(かにすぅざがま)」と「米ぬあら」の歌で幕を開け、国立国語研究所のセリック・ケナン特任助教が「みゃーくふつの分かち書きについて考えよう」と題して講演した。約50人が参加した。
 ケナン特任助教は、口伝えで受け継がれてきたみゃーくふつを、書き言葉として分かりやすく残すため、言葉を意味のまとまりごとに分ける「分かち書き」について、みゃーくふつで語った。文を区切る基準となる言葉として、「~よね」を意味する「~どーら」などを紹介した。
 言葉の語尾に、宮古語でよく用いられる「んにゃ」が入るかどうかも、基準になると説明。ケナン特任助教のユニークな語り口に、会場はしばしば笑いに包まれた。
 垣花会長はあいさつで、6月に同会が結成5周年を迎えることの喜びを語った。「活動の中でも、んまりずま(生まり島)の言葉を話すことを重視してきた。今後も、話し、書いて表現することに力を入れていきたい」と話した。
 沖縄宮古郷友連合会の富田詢一会長は「言葉をローマ字で表記するようになり、ハワイ語も普及した。講演を聞き、みゃーくふつを広めるには文字化し、伝え、継承することが大事だと感じた」とあいさつした。
 (藤村謙吾)