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沖縄でのルーツ探しを支援 若者ウチナーンチュ連が相談会


沖縄でのルーツ探しを支援 若者ウチナーンチュ連が相談会 参加者の相談を受ける世界若者ウチナーンチュ連合会の平良麻乃さん
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 一般社団法人世界若者ウチナーンチュ連合会(WYUA)が主催し、うりずん会とブラジル沖縄県人会が協力する「ルーツ相談ゆんたく会」がこのほど、ブラジル・サンパウロのブラジル沖縄県人会本部で実施され、12組が参加した。
 戦前の移民者が多いブラジルでは4世、5世の時代となり、言語や距離の問題で沖縄の親戚とのつながりを維持することが難しくなってきている。どのようにしたら自身のルーツをたどれるのか、沖縄の現状や注意点を含めて相談会が行われた。
 WYUAの平良麻乃さんが相談会の窓口となり、ブラジル県系4世で2023年度JICA日系社会研修員の大工廻ルーカスさんと、県系3世で13年度沖縄県費留学生の松本カリナさとみさんが通訳としてサポートした。
 参加者は「沖縄県内の親戚を探したい」「おじいおばあの古い資料があるけど、日本語が読めなくて何か分からない」「先祖が暮らしていた地域を知りたい」など、さまざまなことを相談した。持参した資料を一緒に読んだり、事前に受けた相談内容や情報を基に沖縄県立図書館の移民データベースや沖縄県内の地域史を活用して情報収集・提供をしたりした。
 平良さんは「想像していたよりも多くの反響があった。途絶えてしまっている沖縄とのつながりを結び直す時に来ているように感じる。沖縄と海外の縁が増えることで相互の交流がより活発になって、世界のウチナーンチュと一緒に沖縄の祖先崇拝文化などを継承していけたら」と話した。
 WYUAでは、外国人や海外県系人などの沖縄県内での通訳や、コーディネートサポートのサービスを提供している。
 (安里三奈美通信員)