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「暴力団追放へ決意示そう」 宮古島 市民150人が決起大会


「暴力団追放へ決意示そう」 宮古島 市民150人が決起大会 練り歩きながら暴力団追放を訴える参加者ら=8月29日、宮古島市平良
この記事を書いた人 Avatar photo 友寄 開

 宮古島市内で暴力団構成員の男性が飲食店にみかじめ料を要求したことを受け、市や宮古島署は8月29日、市平良のマティダ市民劇場で「暴力団等追放宮古島市民総決起大会」を開催した。

 関係団体約75団体、約150人が参加し、反社会的勢力はいらないという意思を明確に示した。

 今年6月、暴力団構成員の男性が市内の飲食店にみかじめ料などを要求した。宮古島署は8月7日、暴力団対策法に基づく中止命令を出した。市内における市民総決起大会は3回目で、暴力団による事件が起きた際に開催し、反社会勢力への態度を明確に示してきた。

 決起大会であいさつした座喜味一幸市長は「反社会的行為に立ち向かうためには、市民一人一人の毅然(きぜん)とした態度と、社会全体の『暴力団を許さない』という決意と行動が不可欠だ」と訴えた。

 新垣健一郎署長は暴力団員の数が減っていることに触れた上で「資金獲得や組織勢力の拡大を狙う暴力団の行動原理からすると、これまで以上に実態を潜在化させ、悪質、巧妙化することが懸念される」と関係機関が協力する重要性を強調した。

 県警組織犯罪対策課の砂邊健仁課長が反社会勢力の現状について説明した。砂邊課長によると、2023年の県内暴力団の構成員は約320人で、最多だった1991年の1262人から約940人減少している。

 総決起大会後、参加者はマティダ市民劇場から平良交番までの600メートルを練り歩いた。「暴力団追放」と書かれた横断幕などを掲げ、反社会的勢力の排除を訴えた。

 (友寄開)