豊かな島 彩る芸 多良間「八月踊り」


豊かな島 彩る芸 多良間「八月踊り」 忠臣仲宗根豊見親組の一幕。与那国の首長、鬼虎を油断させるため美しく舞う姉妹のオーガマとクイガマ(中央)=10日午後、多良間村仲筋の土原御願所
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 【多良間】国の重要無形民俗文化財に指定されている多良間島の豊年祭「八月踊り」が10日、村仲筋の土原御願所で始まった。組踊や琉球舞踊などさまざまな演目が舞台で披露され、集まった住民や観光客らを魅了した。

 八月踊りは毎年旧暦の8月8~10日、今年は9月10~12日の3日間実施される。初日は村仲筋、2日目は村塩川、最終日は両地域でさまざまな演目が披露される。昨年に続き、舞台横には組踊の現代語訳を映し出すモニターも設置された。

 同日、披露された組踊「忠臣仲宗根豊見親組」は、1522年に仲宗根豊見親が尚真王の命を受けて、与那国島の首長・鬼虎を討伐する物語。多良間村でのみ演じられている。

 仲筋字会の森山実夫会長(74)は「せりふも踊りも(自分の)色を付けることができている」と自信をのぞかせ、開催を喜んだ。

 (友寄開)