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【日程一覧表あり】かごしま国体きょう本格開幕 県勢302人32競技で熱戦へ 相撲成年男子、狙うは8強


【日程一覧表あり】かごしま国体きょう本格開幕 県勢302人32競技で熱戦へ 相撲成年男子、狙うは8強 全国8強入りを目指す相撲成年男子の山城将吾(左)と和宇慶一騎(右)。木﨑誠仁も出場する=1日、中部農林高校(大城三太撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」は7日、鹿児島県の白波スタジアム(鹿児島県立鴨池陸上競技場)で総合開会式が開かれ、本格開催する。17日まで鹿児島各地で熱戦が繰り広げられる。今大会は2020年に開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期された。来年から国民スポーツ大会(国スポ)に改称されるため国体としては最後となる。沖縄県からは、32競技に302人の選手・監督が出場する。今回のかごしま国体も昨年のとちぎ国体に続き、男女総合30位台を目指す。最後となる国体へ、選手たちも日頃の練習の成果を発揮すべく、意気込んでいる。


山城、木﨑、和宇慶 まずは予選突破期す

 相撲成年男子は、団体戦で山城将吾(沖縄ガス)、木﨑誠仁(あきひと)(日本大3年)、和宇慶一騎(県警)が昨年の16強入りを上回る成績を狙う。まずは予選通過を目指し、決勝トーナメントで1勝すれば目標とする8強の5位入賞となる。長年、成年をけん引してきた山本浩太が一線を退き、昨年引退した。今年は、全国高校総体「美ら島総体」で活躍した和宇慶と山城、そこに後輩の木﨑が加わった。

 2月で31歳を迎える和宇慶は相撲一家である和宇慶家の三男。中部農林高の忠勝監督は長男、県警で働く勝斗は次男だ。

 学生の時は103キロあった体重は現在77キロ。身長は183センチと上背がある。稽古では自分よりも幅のある相手をしなやかな身のこなしで翻弄(ほんろう)した。ぶつかってくる相手をいなしながら、正面からは力を受けず、受け流す巧みな技術で応戦した。

 「まともに受けたら太刀打ちできない相手でも、先に踏み込んで俊敏さで相手を動かしたい」と持ち味を生かすつもりだ。「左まわしがほしい」と得意な展開に持ち込めるかが鍵だ。長年指導に携わってきた小濱寿少年男子監督は「3兄弟の中でも勝負勘の鋭さはピカ一」と評した。

 30歳の山城は頭からぶつかり、前みつ(前まわし)を引いて、じりじり押し込む相撲が得意。温和な表情とやさしい語り口だが、土俵では立ち合いから激しく攻める。日本大卒で一つ上の先輩には、大相撲の翔猿正也、大奄美元規らがいる。美(ちゅら)ノ海とは小学、中学で一緒に相撲に励んできた。「沖縄の小中学生や美ノ海も活躍している。成年の僕たちも彼らから勢いを借りながら意地を見せたい」と土俵での活躍を誓った。

 木﨑は右四つからの勝負が得意。去年、けがで稽古ができず、まわしを巻けない時期もあった。和宇慶忠勝成年男子監督は「真面目。人に言われるでなく、自分で考えて努力できる。他の部分を鍛え直して、力をつけて戻ってきた」と精神力の強さに期待を込めた。

 (大城三太)