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千葉「耐えるゴルフ」で9位 県内でのキャディー経験生きる 大城27位、山城45位に かねひで美やらびオープン・最終日


千葉「耐えるゴルフ」で9位 県内でのキャディー経験生きる 大城27位、山城45位に かねひで美やらびオープン・最終日 17番でパットを放つ千葉華=7日、名護市のかねひで喜瀬CC(喜瀬守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 女子ゴルフのJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)のステップアップツアー「かねひで美やらびオープン」(主催・JLPGA、共催・金秀グループ、かねひで美やらび実行委員会)は7日、名護市のかねひで喜瀬カントリークラブ(6577ヤード、パー72)で決勝ラウンドが行われた。3位スタートのパンナラト・サイパンが石川明日香と通算6アンダーの210で並び、プレーオフでバーディーを奪ったパンナラト・サイパンがステップアップツアー今季2勝目を挙げた。県勢トップは千葉華で、通算3アンダーの213で9位。大城さつきが2オーバーの27位。山城奈々は45位、アマの比嘉里緒菜(大阪学院大3年)は52位だった。賞金総額は2千万円、優勝賞金は360万円。


 千葉華(小禄中―愛知・ルネサンス豊田高出、国際スポーツ振興協会)が県勢トップの9位でホールアウトした。「調子が悪い中でもスコアメークできた。耐えるゴルフを学んだ」と充実感を漂わせた。

 3、9、10番でバーディー。要所でショットの正確さやアプローチのうまさ、パットの巧みさを見せた。「全体的にピン位置が傾斜の境目に切られていて難しかった」。

 ただ、ボギーの6、13番も積極的に攻めた結果で、気にしている様子はなかった。

 思い描いたスイングイメージと実際の動きがかみ合わず、「体を動かした時にしっくりこない。気持ち悪い感じ」と表現する。大会のために各都道府県を自ら運転し、移動する過酷さを痛感している。

 仙台市生まれで、2歳で那覇市へ移住した。高校は通信制を選択。県内のゴルフコースで働きつつ腕を磨いた。

 卒業後も「喜瀬CCや美らオーチャードで派遣のキャディーをしていた」とコースを熟知していたことも大きな力となった。

 今季は5月の地域みらいグループレディス佐嘉窓乃梅カップの2位が最高。「知り合いがたくさん応援に来ていて優勝したかった」と、強い思いを次の糧とすることを誓った。

 (大城三太)


大城 積極的にピン狙う グリーン攻略できず悔しさ

 27位の大城さつきは、この日2オーバーと落とした。「ラインを読み切れてもカップに届かないなど、グリーン攻略ができなかった」と悔しさをにじませる。その一方で「決勝は予選通過のためにスコアを気にすることなく、ピンを積極的に狙う本来のプレーで楽しめた」と、はつらつとした気持ちもあった。

10番 アプローチショットを放つ大城さつき(喜瀬守昭撮影)

 「元々は攻めるスタイルだったが、経験を積むと見えてくるものが多過ぎて、守りに入ってしまう」と自らのプレーを見詰め直す日々だ。「なかなか調子が戻らず、苦しい時期が2、3年ほど続いているが、年下の選手たちにも負けないように必ず復活したい」と思いを込める。ステップで優勝すれば、クォリファイングトーナメント(QT)のファーストステージを免除され、来季のステップの出場権も獲得する。「試合数は残り少ないが、優勝を狙いたい」と地元で得た充実感を力に変え、新たな気持ちで挑む。

 (大城三太)