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知念、階級変更が奏功 スナッチ、ジャーク1位 ロス五輪へ「いい締めくくり」 全日本女子重量挙げ


知念、階級変更が奏功 スナッチ、ジャーク1位 ロス五輪へ「いい締めくくり」 全日本女子重量挙げ 76キロ級で優勝した知念ひめの=23日、佐賀県の有田町歴史と文化の森公園焱の博記念堂(本人提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 23日に佐賀県有田町の歴史と文化の森公園焱の博記念堂で行われた重量挙げの第15回全日本女子選抜選手権大会で、76キロ級の知念ひめの(糸満中―大阪産業大付高―平成国際大出、自衛隊体育学校)がスナッチ95キロ、ジャーク120キロのトータル215キロで優勝した。スナッチ、ジャークでも1位で、ジャークは大会タイ記録だった。同じ階級に出場した吉武温子(那覇国際高出―早稲田早大―早稲田大大学院)はスナッチ90キロ、ジャーク108キロのトータル198キロで3位だった。

 年内最後の大会でミスを1本に抑えて優勝した知念ひめのは「いい形で1年を締めくくれた」と手応えをかみしめるように語った。

 苦手意識のあるというスナッチを3本成功させ95キロでトップに立った。ジャークで日本記録(125キロ)を目指そうとしたが、アップの時に左腕がつってしまった。1本目の115キロを挙げたが痛みが残ったままだった。2本目を116キロから118キロ、120キロと申告重量を刻んで、時間を稼ぎ体力回復に努めたが、慌てていたためにミスしてしまう。3本目前は呼吸を整え、慌てないことを意識。成功させると左腕を挙げて喜んだ。

 2022年に両肩を痛め、パリ五輪選考から外れてしまう「苦しい期間」だった。今年の4月の全日本選手権までは81キロ級で出場していたが、フィジカルトレーニングを積み、体重も減ってきていたため階級を一つ下げて76キロ級で出場してきた。

 シーズン途中の階級変更だが81キロ級の時の自己ベストから10キロしか下がっておらず、まだ記録が伸びる余力もあると感じている。「次の全日本で優勝してロス五輪に向けていい弾みにしたい」と新たな舞台から五輪を目指す。

 (屋嘉部長将)

【一般】

▽76キロ級(1)知念ひめの(自衛隊)215キロ(スナッチ95、ジャーク120=大会タイ)(2)柏木(京都・宮津天橋高教)207キロ(94、113)(3)吉武温子(早大大学院)198キロ(90、108)