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女子1位 池原、喜びかみしめ 楽しく走りペース落ちず<第29回2024おきなわマラソン>


女子1位 池原、喜びかみしめ 楽しく走りペース落ちず<第29回2024おきなわマラソン> ゴールテープを切る女子優勝の池原綾乃=18日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(喜瀬守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 2020年の前回大会はタイムがふるわず5位と、悔しい思いをした池原綾乃=浦添市=が2014年大会ぶりの優勝をつかんだ。「プレッシャーなく楽しく走っていた。優勝は予想していなかった」と驚きながらも喜びをかみしめていた。スタートから長山夢芽、川内侑子に先を越されたが、池原は焦らなかった。3時間切りを目指す男性ランナーの集団の中で、ペースを見ながら、20キロ過ぎに抜け出した。嘉手納基地に入る前に、川内を追い越した。さらに38キロ辺りで1位だった長山をとらえて首位に立ち、そのまま逃げ切った。「後半も思ったよりも(ペースが)落ちなかった」と勝因を語る。

 前回大会後に、OKNWランニングクラブで練習するようになった。女子チームの中に陸上経験者がおり、効率的な体の使い方を学んだ。社会人になって競技を始めた池原にとって、それまでは走ることだけの練習だったが、体の使い方を意識したことで記録が伸び始め、3時間を切るようになった。「一緒に走る仲間がいてうれしいし、環境も合っている」と笑顔で振り返る。

 3月3日には昨年大会で優勝したあやはし海中ロードレース大会があり、連覇がかかる。「あやはしは2連覇したいし、おきなわマラソンも連覇したい」と来年も見据え、意欲を見せた。

 (屋嘉部長将)


 第29回2024おきなわマラソン(主催・中部広域市町村圏事務組合、琉球新報社、沖縄テレビ放送、沖縄陸上競技協会、県総合運動公園指定管理者トラステック)が18日、沖縄市の県総合運動公園を発着点に開催された。フルマラソンの競技部門は富安央(27)=愛知県=が2時間22分15秒、女子は池原綾乃(38)=浦添市=が3時間0分21秒で優勝した。一般の部男子は富田繁生(42)=那覇市=が2時間39分3秒、女子は上間有貴(47)=宜野湾市=が3時間29分16秒で栄冠をつかんだ。

【競技の部 男子上位結果】

(1)富安央(愛知県)   2時間22分15秒
(2)濱崎達規(浦添市)  2時間23分13秒
(3)黒田雄紀(千葉県)  2時間26分25秒
(4)今井隆生(埼玉県)  2時間31分51秒
(5)前新城羽信(滋賀県) 2時間32分10秒

【競技の部 女子上位結果】

(1)池原綾乃(浦添市) 3時間0分21秒
(2)川内侑子(埼玉県) 3時間2分13秒
(3)長山夢芽(大阪府) 3時間2分31秒
(4)米倉まり(福岡県) 3時間12分2秒
(5)東江那津(西原町) 3時間18分44秒

【高校の部 男子上位結果】

(1)幸地弘樹(那覇市) 3時間44分52秒
(2)柿谷悠貴(埼玉県) 3時間57分14秒
(3)北島碧(宜野湾市) 4時間12分35秒
(4)高嶺秀麻(糸満市) 4時間14分52秒
(5)横山大新(埼玉県) 4時間21分52秒

【高校の部 女子上位結果】

(1)千葉慈生(埼玉県)  4時間55分3秒
(2)生一風花(南城市)  5時間39分34秒
(3)西銘りこ(八重瀬町) 5時間50分5秒
(4)村吉凛(那覇市)   5時間57分2秒
(5)城間唯(那覇市)   5時間57分2秒


<レース展開>富安、25キロから追随許さず

 平坦な道が続く序盤は外間勇太、濱崎達規、富安央、黒田雄紀の4人が先頭集団を形成した。10キロ付近の上り坂で濱崎がスパートをかけて先頭に立つ。ここで外間が脱落し、3人で争う展開となった。20キロ付近で3番手だった富安が抜け出し先頭へ。黒田は遅れ、濱崎が後ろから追うも徐々に差が開いた。25キロ地点すぎにはほとんど富安の独走状態となった。29キロ手前で富安は足がつって一時止まったが、2位以下の追い上げを許さずそのままゴールした。