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テラス、今季ホーム初勝利 大阪に31―27 大島、終盤同点弾で流れ【27日の試合】


テラス、今季ホーム初勝利 大阪に31―27 大島、終盤同点弾で流れ【27日の試合】 ザ・テラスホテルズー大阪ラヴィッツ 後半、ディフェンスをかわしシュートを決めるテラスホテルズの大島ひなた=27日、沖縄市体育館(又吉康秀撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 日本ハンドボールリーグ(JHL)女子のザ・テラスホテルズは27日、沖縄市体育館で大阪ラヴィッツと対戦し、31―27で今季ホーム初勝利を飾った。通算成績は4勝11敗1分け。勝ち点9で8位。

 前半は点の奪い合いになった。テラスホテルズは朴宣映(パク・ソンヨン)を中心に攻め、ファウルをもらう場面も多く、7メートルスローなどで得点を重ねた。一方の大阪は巧みなパス回しでフリーの選手をつくり、サイド攻撃で揺さぶりながら得点した。13―14で折り返した後半は、大島ひなたが得点源となり、終盤に引き離しに成功して、4点差で逃げ切った。GK田口舞は前半からナイスセーブを連発した。

 大阪の東江華奈(浦添高―大阪体育大出)は、センターとして試合を組み立て1得点した。

 次戦は29日、三重県のAGF鈴鹿体育館で三重バイオレットアイリスと対戦する。


 大島ひなたが、後半終盤に同点弾で流れを引き寄せた。「前半はうまく入り込めず得点できなかった。ホームで勝ちがなく負けられない試合だった」と勝利への執念がこもっていた。

 もつれ合う展開となったが24―25から5連続得点で一気に引き離した。大島は守備の壁に切り込んで、口火となる同点弾、無人のゴールにロングシュートを放り込むなど、原動力となった。チーム最多となる7得点で道を切り開いた。

 前半から大阪の細かなパスに翻弄(ほんろう)されたが、GKの田口舞が絶好調でファインセーブを連発した。「前に詰めたり、手足を使った大きな動きで防いだりすることができた」と経験値の高さを生かした。

 手術した左膝のひざの調子と向き合いながら、久しぶりの長時間出場となった中山朋華も4得点と貢献。「けがをする前のような思いでプレーできた」と充実感を漂わせた。「負担が増えると腫れて痛くなるし、休むと筋力が落ちてしまう。これの繰り返しだが、出場時間が短いのが悔しくて」と思いを吐露した。「膝の状態を第一に考え、今季最終戦となる5月18日のホーム戦も勝利で終えたい」と決意を込めた。

 (大城三太)


東江(大阪)司令塔で活躍 高校以来の地元戦に奮起

 大阪の東江華奈はパスを供給する司令塔役として、精力的にボールを回し続けた。「去年はけがで欠場した」と沖縄での公式戦は高校生以来となった。「自分の中ではホームゲームという感じで楽しみにしていた」と家族も応援に駆けつける中、奮起した。

攻撃の要で活躍した大阪ラヴィッツの東江華奈

 試合は後半終盤までシーソーゲームの展開となり、東江への当たりも激しくなった。「シュートを狙うにはタイミングや位置も合わなくて打てなかった」と得点は1にとどまった。

 チームは今季未勝利で最下位の11位と厳しい状況が続く。24歳の東江は「少しずつゲームを組み立てられるようになっているが、まだまだ。競っている試合で勝てていない。若いチームで経験値が少ないが、課題をクリアしてチーム全体で成長していきたい」とチームをけん引する思いを強くしていた。

 (大城三太)


ほっとしている

 東長濱秀作監督(ザ・テラスホテルズ)の話 ホーム戦で初勝利できて、ほっとしている。いかに相手の速攻を防げるかだった。後半、こちらは変化をつけようと速さのある選手を入れた。ある程度はうまくいった。自分たちのミスから流れを持っていかれた場面は課題となった。