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赤嶺(那覇西)やり投げ4位 「勝てる試合だった」 北部九州総体・陸上


赤嶺(那覇西)やり投げ4位 「勝てる試合だった」 北部九州総体・陸上 64メートル91を投げ、4位に入った赤嶺勝永(那覇西)=29日、福岡県の東平尾公園博多の森陸上競技場(屋嘉部長将撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 【北部九州総体取材班】全国高校総合体育大会・北部九州総体は29日、九州各県で行われた。陸上の男子やり投げ決勝では赤嶺勝永(那覇西)が64メートル91を投げて、4位に入った。

 男子やり投げ決勝で1投目で64メートル91トップに立った赤嶺勝永(那覇西3年)。しかし、記録が伸びない間にライバルたちに記録を超され、4位入賞で競技を終えた。「勝てる試合を逃してしまった」。表彰式を待つ間も悔しさを押し殺すように笑顔は少なかった。

 体の調子も良く、自己ベスト(65メートル50)超えが狙えると試合前から感じていた。予選では6~7割程度の力だったが、予選通過記録を1投目で突破した。決勝の1投目は助走からリリースまでスムーズにいき、やりにうまく力が伝わり、「完璧だった」投げでトップに立った。

 2投目以降はより記録を伸ばそうと助走や腰の回転、腕の振りなど全体のスピードを上げることを意識したが、力みが出てしまった。4投目以降はやりに角度をつけようとしたことで、ヤリの後部を地面にこすった。周囲の選手が記録を伸ばしていく中、「超し返そうとして空回りして落ち着けなかった」。飛距離の伸びないやりを見詰め、自らスターティング・ラインを越え、記録は残らなかった。

 久米島出身でやり投げをするために那覇西に進学した。島民の応援もあったため、「期待に応えられず悔しい」と言葉は少ない。10月の国民スポーツ大会(国スポ)にも出場を決めている。決勝でしのぎを削った今回のライバルたちも集うことが想定される。

 「国スポでは優勝を狙う」。悔しさの残った全国総体の借りを返しに気持ちは佐賀へ向いている。

 (屋嘉部長将)


腕振り切れなかった

 男子やり投げで予選突破できなかった上里将平(中部商3年) 体の調子はいいはずなのに腕を振り切ることができなかった。助走もリズム良くいかずに刻んでしまった。大学でも競技を続けたいと思っているので、今回の経験を生かせるようにしたい。

足が回らなかった

 女子100メートル予選を突破できなかった今村香保(普天間3年) 全国の舞台では予選から自己ベスト以上出さないといけず、難しかった。後半、ピッチを上げようとしたが、思ったように足が回らなかった。(31日にある)200メートルではまず自己ベスト更新を狙いにいきたい。

リラックスしすぎた

 女子100メートル予選を突破することができなかった又吉一莉(球陽3年) 緊張はなかったがリラックスをしすぎてしまい、スタートの反応が良くなく、思いっきり行けなかった。今回が最後の全国総体だが最後の実感がない。大学でも競技を続ける予定なので、もっと自分の走りをよくしていきたい。

助走スピードが減速

 男子走り幅跳びで予選突破できなかった米城琉司(中部商業3年) 目標は予選通過記録の7メートル25だったが、自分のしたい跳躍ができなかった。風が回っていて、踏み切りに合わせにいってしまい、助走のスピードが減速して高さのある跳躍ができなかった。この全国総体に懸けていたので、悔しい。

やり先がぶれた

 男子やり投げで予選突破できなかった大城昊己(向陽3年) 力みがあり、やり先がぶれてしまい、飛距離が伸びなかった。初めての全国総体でレベルの高さと力の差を知ることができた。全国総体に来られたのはたくさんの人の支援のおかげだ。指導者や応援してくれた保護者、友達に感謝したい。


 (福岡県博多の森陸上競技場)

▽走り幅跳び予選

 「1組」 (14)米城琉司(中部商) 6メートル99=落選
 「2組」 兼本広士郎(普天間)=欠場

▽やり投げ予選

 「1組」 (3)赤嶺勝永(那覇西) 61メートル72=決勝進出、(32)大城昊己(向陽) 50メートル83=落選
 「2組」 (19)上里将平(中部商) 54メートル44=落選
 ▽同決勝 (4)赤嶺勝永(那覇西) 64メートル91

▽100メートル予選

 「6組」 (8)又吉一莉(球陽) 12秒51=落選
 「8組」 (6)今村香保(普天間) 12秒68=落選