【名護】第44回新報児童オリンピック大会(主催・琉球新報社、各競技団体、共催・県スポーツ協会、特別協賛・NTT西日本沖縄支店、ほっともっと沖縄地区本部、デニッシュ クラウン・ジャパン、後援・県など)のミニバスケットボール競技の準決勝・決勝戦が6日、名護市の21世紀の森体育館で行われた。男子決勝は佐敷が35―34で長嶺との接戦を制した。3位は大里北、4位は北中城だった。女子決勝は中原Aが30―26で普天間を制し、頂点に立った。3位は銘苅、4位は本部だった。
最終盤で守備固め 男子佐敷逃げ切る
残り4秒で1点差。タイムアウトで、佐敷のベンチから、嘉手苅亮太コーチのげきが飛んだ。「守り切ろう」。サイドラインから相手ボールで再開後、体格で勝る長嶺に対し、インサイドをしっかり固めて簡単にパスを出させない。最後は、相手のミドルシュートが落ち、逃げ切った。
島尻郡同士の対決で、序盤から競り合った。個人技で攻める長嶺に対して、佐敷は守備を固めて2クオーター(Q)以降はリードを奪う展開が続いた。座波奏太、仲村渠希来が前から守備に当たり、自由なボール回しをさせなかった。攻撃では座波が鋭く切り込み、チームトップの11得点と躍動した。
だが、4Qに入ると、長嶺が底力を発揮する。砂川陽がインサイドで攻めて、バスケットカウントを奪うと、一気に1点差まで詰め寄った。流れが長嶺にいきかけた中で、勝負の行方は最終盤にもつれた。
佐敷は7月の南城市大会で、今大会3位の大里北に、ブザービーターを決められ逆転負けを喫した。苦い経験の反省が、落ち着きにつながった。残り時間を全員が把握し、集中力を切らさなかった。インサイドを全員で守り切り、栄冠をつかんだ。
(池田哲平)
堅守でリズム 女子中原A
中原Aは、チームの点取り屋の具志堅梨笑が指を負傷し、思うような力を発揮できない中で決勝を迎えた。具志堅の切り込みから始まる攻撃のリズムをつくれず、序盤は普天間と競り合う展開が続いた。リードはするが「嫌な試合の入り」(天願勝行コーチ)だった。
流れを引き寄せたのは第2クオーター(Q)、5年生主体のメンバーの守備からだった。積極的に当たり、普天間の追い上げを許さなかった。後半に入ると、前外間百花が相手の守備をかわして、得点を重ねた。試合後、前外間は「中頭大会、全国でも優勝を狙いたい。苦しい時にしっかりとリバウンドが取れるよう練習したい」と話した。
天願コーチは「オフェンス面にまだ課題がある。1人がけがをした時を想定して、それでも勝てるような練習を重ねていきたい」と話す。昨年の県冬季選抜を制し、全国大会を経験したメンバーも数人残る。練習を積み重ね、チーム力を高めていく構えだ。
(池田哲平)