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ハンドボール・浦添女子8強進出 北部九州総体


ハンドボール・浦添女子8強進出 北部九州総体 浦添―横浜平沼 後半、相手のマークをかわしてシュートを決める浦添の又吉叶=10日、福岡県のアクシオン福岡(稲福政俊撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 稲福 政俊

 【北部九州総体取材班】全国高校総合体育大会・北部九州総体は10日、九州各県で行われた。ハンドボールは3回戦が行われ、女子の浦添は横浜平沼(神奈川)に22―20で勝利し、準々決勝進出を決めた。男子の興南は北陸(福井)に30―31の僅差で敗れた。ボクシング男子ライト級の吉永羚将(宮古工)は2回45秒で天井沢祐志(新潟)にRSC負けした。柔道は男子団体戦を行い、沖縄尚学は1回戦で天理(奈良)に0―2で敗れた。


攻撃ミス続発も守備で粘る

 ハンドボール女子の浦添は、本大会最初のヤマ場とみていた横浜平沼(神奈川)との3回戦に22―20で勝ち、8強に進出した。攻撃のミスが続発して苦しんだが、守備で粘り続け接戦を制した。

 守備は激しい当たりと機敏なフットワークで相手に隙を与えず、苦しい体勢でシュートを打たせてキーパーが難なく防いだ。

 だが、攻撃はパスをカットされたりキャッチミスをしたりと自滅した。「相手選手の読みがよくてパスコースに入られた」(山入端美香)と、相手の術中にはまっていた。堅守で失点を防ぐも拙攻で得点が伸びないという、ちぐはぐな時間が流れた。

 ハーフタイムは、後半開始直前まで円陣を組んで話し合った。「甘いパスは狙われる」「カットインじゃなくてクロスのパスも試そう」など、選手同士で攻撃の修正点を確認した。

 後半もミスが続く苦しい展開になったが、主将の又吉叶や途中出場の大城詩が要所で得点。守備も最後まで機能し、何とか2点差で逃げ切った。

 準々決勝の相手は第1シードで春の選抜覇者の白梅学園(東京)だ。又吉は「百戦錬磨の相手だが、集中して一つになった時のディフェンスは通用する自信がある」とチームのストロングポイントを強調し、気合を入れた。

 (稲福政俊)


興南男子、雪辱果たせず 北陸に1点差

興南―北陸 難しい体勢からシュートを決める興南の下地叶也(手前)=10日、福岡県の久留米アリーナ(屋嘉部長将撮影)

 男子興南のベスト8入りを阻んだのは、3月の全国選抜で敗れた北陸(福井)だった。雪辱を果たすためにさまざまな対策をして挑んだが、差はわずか1点。主将の比嘉泉稀(3年)は「接戦になることは分かっていた。1点でも多く得点をしたかった」と涙声で振り返った。

 前半はお互いに得点を取るシーソーゲームとなった。興南は下地叶也(3年)が難しい体勢からシュートを決めるなどし、4連続得点で試合を優位に進めた。 1点リードで後半に入ると、パスミスなどから連続得点を許し逆転される。北陸が7人攻撃を仕掛けると、興南は激しいプレッシャーで中央から外へとボールを運ばせた。そこからパスカットなどで速攻につなげたかったが、サイドからポストへの展開などで得点された。

 北陸の7人攻撃後のパスを短くつないだ攻撃では、相手に守備の態勢を立て直され速攻につなげられなかった。試合残り10秒で大城虹雲(3年)が同点を狙いシュートを放つも、ボールはサイドネットへ。

 攻守で体を張った下地は後輩に「優勝してほしい」と思いを託す。チーム最多の8点を挙げた赤嶺尚太朗(2年)は「悔し涙ではなく、勝って笑って泣けるチームにしたい」と先輩たちの思いも受け継ぎ、再び全国の頂点を目指す。

 (屋嘉部長将)


 (福岡県久留米アリーナほか)

 ▽男子3回戦
 北陸
  31―30(15―16,16―14)
 興南(福井)

 ▽女子3回戦
 浦添
  22―20(12―11,10―9)
 横浜平沼(神奈川)