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「力負けした」エナジック、自慢の機動力発揮も及ばず 九州で雪辱期す 県高校野球秋季大会


「力負けした」エナジック、自慢の機動力発揮も及ばず 九州で雪辱期す 県高校野球秋季大会 沖縄尚学―エナジック 1回2死二塁、先制の適時打を放つエナジックの富盛恭太(喜瀬守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 6日に沖縄市のコザしんきんスタジアムで行われた第74回県高校野球秋季大会は、九州地区大会出場を決めているエナジックと沖縄尚学が県1位を懸け、決勝を争った。沖縄尚学は初回、エナジックに2失点を許し、その後もリードを広げられ0―3とされたが、三回に1点を奪取し反撃に転じた。四回に1点、五回に2点を挙げて4―3と逆転。しかし直後の五回裏で再逆転を許して4―5に。それでも六回に1点を返して同点に追いつく。さらに八回に2点、九回にも1点を追加して引き離した。投げては4投手の継投で、六回以降を無失点に封じ、2年ぶり11度目の頂点に立った。

 武器とする積極的な走塁と打撃で先制点を挙げたエナジックだが、後半は攻めあぐね、守備の乱れもあって沖尚に突き放された。神谷嘉宗監督は「力負けした」と振り返りつつも「やろうとしていることは間違っていない」と手応えを話した。

 ノーサインで、選手が自らの判断でプレーを選択するエナジック。初回、1死から中前打で出塁した山城幹大が二盗を決め、4番富盛恭太の適時打で先制のホームを踏んだ。山城は「次の塁を積極的に狙う練習が生かせた」と振り返る。初回に2点、二回にも盗塁を絡めて1点を追加。追い上げる沖尚と一進一退の攻防を続けた。

 しかし、六回以降は相手の好投に抑え込まれ、好機をつくり出せない。3点差を追う九回裏、四球で無死一、二塁とするも、三振ゲッツーで反撃を絶たれた。

 砂川誠吾主将は「終盤で粘れなかった。一球に対する集中力を高めて、甲子園を目指していく」と悔しい逆転負けを糧に、九州大会での飛躍を誓った。

 (沖田有吾)


▽決勝

 沖縄尚学
  001 121 021|8
  210 020 000|5
 エナジック

(沖)田場、新垣有、大城、末吉―山川
(エ)瀬良垣、知花、福本―山城
▽三塁打 阿波根(沖)、福本(エ)
▽二塁打 山川、新垣瑞(以上沖)