山田うんインタビュー/崩壊と再生のダンス/15、16日、なはーとで「InC」公演


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 「Co.山田うん」によるコンテンポラリーダンスの舞台「InC(インシー)」が15、16の両日、那覇文化芸術劇場なはーとである。最小限の音の反復で表現する音楽「ミニマル・ミュージック」の創始者テリー・ライリーの代表作「InC.」を音楽家のヲノ・サトルが製作し、12人のダンサーが表現する。カンパニーの代表で、振付・演出・美術を手がけたダンサーの山田うんに話を聞いた。(聞き手・田吹遥子)
 ―公演のきっかけは。
 「InC.は世界的に影響を与えた音楽で、20代の頃から振り付けを手がけてみたいと思っていた。昨年がカンパニーを立ち上げて20周年で、自分のキャリアやカンパニーの成熟度でいいタイミングだった」
 ―1960年代に作曲された「InC.」を今、表現する意義は。
 「情報をシェアしながら世界を立ち上げていこうという、楽曲の先駆的なコンセプトに時代が追いついてきた。自由さが若い世代には響くと考えた」
 ―どう表現するか。
 「生きにくい時代にどう調和するのが平和か、面白いかをダンサーの表現で見せたい。作ったり壊れたり、再生したり、間近で起こってることと大きな歴史が同時に表現されている」
 ―沖縄公演の意義は。
 「生活の中に歴史が刻まれているような土地で響く作品だと思った。ダンスの中で私たちが言葉にしていないものが、沖縄なら見えると感じた。公演は景色を見てるようなものに近い。面白い体験になると思う」 公演は15日が午後2時と午後7時、16日が午後1時と午後5時。一般3千円など。問い合わせはinfo@unyamada-co.com

山田うん(提供)

「InC」の一場面(提供)