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石破氏「核持ち込み検討」 米研究所寄稿 アジア版NATO枠で


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 自民党の石破茂総裁は、米ハドソン研究所に「日本の外交政策の将来」と題して寄稿した。中国や北朝鮮、ロシアに対する抑止力を確保するため、北大西洋条約機構(NATO)のアジア版を創設した上、この枠内で「核の共有や持ち込み」について具体的に検討すべきだと主張している。27日付で同研究所のホームページに掲載された。寄稿日は書かれていない。
 寄稿で、アジアにはNATOのような集団安全保障体制がないため「戦争が勃発しやすい状態にある」と指摘し「中国を西側同盟国が抑止するためにはアジア版NATOの創設が不可欠だ」と持論を説いた。メンバー国候補としてオーストラリアやインド、英国、韓国などを挙げた。
 ロシアが北朝鮮と軍事同盟を結び、核技術の移転を進めていると懸念を表明。中国の軍事台頭も相まって「米国のアジア地域への拡大抑止は機能しなくなっている」と問題提起し、アジア版NATOで補完するとの認識を示した。核の持ち込み先には触れていない。
 政権の目標として「米英同盟並みの対等な国として日米同盟を強化する」と掲げた。