首里城の赤瓦で休憩所 テーブルや椅子、シーサーも 若手社員のアイデアで完成


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首里城の赤瓦を活用した休憩所や風鈴、漆喰シーサーなどを紹介する(左から)仲村海星さん、桃原絵理花さん、喜納郁未さん=1月26日、うるま市州崎の拓南商事の事務所前

 【うるま】リサイクル事業などを手掛ける拓南商事(うるま市州崎、川上哲史社長)の事務所入り口付近に1月25日、焼失した首里城で焼け残った赤瓦を活用した休憩所が完成した。休憩所は昨年4月入社の桃原絵理花さん(20)が企画。昨年入社の仲村海星さん(21)と喜納郁未さん(23)が、瓦を使ったほか4点のアイデア作品も完成させた。

 休憩所には瓦が並べられ、テーブルや椅子、漆喰(しっくい)で固められた瓦の文字盤も作られた。完成までに社外の職人から作り方を学んだり、会社の先輩の力を借りたりしたという。桃原さんは「多くの人に見てほしい」と語った。瓦を削るスクラッチアートと漆喰シーサーを考案した仲村さんは「首里城復興の兆しを思い出してもらえたら」と願った。ディフューザー(芳香を広げる器具)と、風鈴を作成した喜納さんは「全員で協力して完成できた」と喜んだ。

 作品は、事務所を訪れる人は自由に見られるという。5作品のアイデアは県などでつくる審査委員会で認定されている。