城跡が天然プラネタリウムに 家族連れら「星あそび」を満喫 沖縄・今帰仁


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
城壁前でゆったりとアウトドアの椅子に腰かけ、上空の星空の説明に耳を傾ける参加者=8日、世界遺産今帰仁城跡平郎門近くの城壁前

 【今帰仁】世界遺産の今帰仁城跡で「今帰仁星あそび」(星の専門店星あそびスピカ主催、沖縄文化スポーツイノベーション共催)が8日、行われた。講師は星空エンターテイナー星のソムリエ、天体望遠鏡マイスターの「まーしー」こと関口雅史さんが星空を案内し、城跡から見上げる今帰仁の天然のプラネタリウムを絶賛した。

 2月の開催予定だったが、天候不良で4回延期されていた。北部地区で初の開催となり、那覇市や沖縄市などから13組の家族らが参加した。

 初めに城壁前でスクリーンを使った座学が行われ、同時に実際に頭上で輝く、金星やその近くの星が集まったスバルなどを鑑賞した。関口さんのユーモアを交えながらの説明の合間に、一度に3基が移動する人工衛星の光が見えたと伝えられると歓声が上がった。

 また城跡に上がり、城跡内から見る星に関口さんは「600年以上前の先人たちも、この変わらない星空を眺めていたと思うとすごいと思わない? こんなに星がきれいに見られるロケーションは、県内外でもなかなかない。ついつい見とれてしまう今帰仁の星空はすごい」と語った。

 参加者の生まれた日はどんな星空だったかを、スクリーンを使ってその日にタイムスリップする星座占いも大人気だった。

 参加した同センターの原田健太指定管理者は「城跡は桜のライトアップだけでなく、満天の星空を鑑賞できることはまだ知られていない。ぜひまた開催し、多くの方々に今帰仁の自然豊かな魅力を伝えたい」と夜空を見上げた。
 (新城孝博通信員)