平和祈念像のほこり払う「浄め」 慰霊の日を前に、4年ぶり通常規模で実施 沖縄・摩文仁


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沖縄平和祈念像のほこりを布で丁寧に拭き取る参加者=14日、糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂

 【糸満】23日の慰霊の日を前に、糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂で14日、平和祈念像のほこりを払う「浄(きよ)め」が行われた。職員のほかバスガイドや県工芸振興センターの研修生ら計26人が参加。黙とうをささげた後、丁寧に像のほこりを拭き清めた。

 平和祈念像の浄めは45年目。コロナ禍で、2020年から3年間は人数を減らして実施したが、今年は4年ぶりに通常規模で行われた。

 像は高さ約12メートル、幅約8メートルある。参加者は脚立に上り、像のほこりを拭き取りながら劣化やひび割れの有無を確認した。

 県工芸振興センター修了生の吉田美希さん(31)=豊見城市=は「沖縄戦で多くの人が犠牲になったことを忘れてはいけないと参加した。沖縄戦の悲劇や、平和を願う浄めについて伝えていきたい」と話した。

 沖縄平和祈念堂では22日午後7時から、沖縄全戦没者追悼式前夜祭が開かれる。式典に続き、琉球古典音楽や琉球舞踊が奉納される。
 (岩切美穂)