第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会に沖縄県代表として出場するFC琉球の金鍾成監督らは20日、那覇市の県サッカー協会内で会見し、23日の初戦で対戦するFC今治(愛媛)戦へ意気込みを語った。金監督は「天皇杯に参加する上で県代表という形容詞が付く。1試合ごとにJのゲームとは違った重みがあることを感じながら、一つでも多く勝ちたい」と言葉に力を込めた。FC今治は元日本代表監督の岡田武史氏がオーナーを務めている。
試合は午後1時から、沖縄市の県総合運動公園陸上競技場で行う。琉球は8年連続11回目の出場。FC今治はチーム名を変更後、6年連続で愛媛県代表として出場する。今季から日本フットボールリーグ(JFL)に参入し、16チーム中9位につけている。天皇杯ではこれまで県代表は3度愛媛県代表と対戦し、成績は1勝2敗となっている。
FC今治について金監督は「一人のサッカー人として、岡田氏の手法に興味を持ってみていた。正統派のサッカーでボールをつなぎながら、守備は高いところで奪っている。方向性が見えるサッカーだ」と印象を語り、「攻撃のスタイルが類似する。攻め合って、攻め勝った方が勝つのではないか」と分析した。
琉球のチーム状態については「けが人も出ているが、今ある力を出し切って戦えば問題ない」と話した。
勝てば、2回戦はJ2のファジアーノ岡山と当たる。会見に出席した県サッカー協会の具志堅朗会長は「FC琉球に3回戦進出とJ2の壁の突破をお願いしたい。県民に喜びを与え、実績を積み今後のステップアップにしてほしい」と好ゲームを期待した。
昨年に続き、初戦はホームゲームとなった。藤澤典隆主将は地元開催に「ホームで開催するので、県代表として勝って次に進みたい」と意欲を示し、「会場に足を運んで背中を押してほしい」と呼び掛けた。