【今帰仁】今帰仁村今泊区のマンゴー農家の比嘉峯夫さん(65)のマンゴー農園「オーチャド比嘉」の1本のマンゴーの木に、千個近くの実がなり、地域で話題となっている。木は樹齢約29年。枝を添え木し、全体を低めに伸ばしたマンゴーの木の直径は10メートルを超える。木が大きくなりすぎたため、周りにあった数本のマンゴーの木を撤去した。
通常1本から約120個のマンゴーが収穫できるという。昨年は同じ木から約400個収穫した。
昨年、野外で小さな虫を補食しているクモを見た比嘉さんは「クモがマンゴーの害虫であるアザミウマ(別名=スリップス)を食べるかもしれない」と期待。カブリダニ(クモ網ダニ目カブダニ科)のクモを集めて施設内に放した。
アザミウマはマンゴーの新芽、花、果実といった大切な部位に被害が及ぶ。大量に発生しやすく、農薬での防除が難しいという。2ミリ以下で発見しにくい。
比嘉さんは「農薬も減らせ、安心・安全なマンゴーが作れる。自然環境と調和した農業を目指す。予想以上に実が付いたので、ギネスに申請しようかな」と笑顔を見せた。マンゴーは今月中旬ごろ、出荷予定だ。
(新城孝博通信員)