沖縄県勢 制覇へ士気高く えひめ国体開幕


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【愛媛国体取材班】松山市の愛媛県総合運動公園陸上競技場で30日に行った第72回国民体育大会「2017愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」総合開会式で、県選手団は今冬の世界ボウリング選手権日本代表入りした幸喜将太(ボウリング成年男子)を旗手にテニス、なぎなた、ボウリングの選手ら46人が入場行進した。同日は、宇和島市総合体育館で卓球競技が行われ、少年男子は1回戦で富山に勝利し、2回戦へ駒を進めた。成年女子は一次リーグ予選で千葉に敗れて黒星発進だった。愛媛県での国体開催は1953年に四国4県で合同開催されて以来64年ぶりで、初めての単独開催となる。総合開会式には47都道府県の選手団、役員約4100人が参加した。本国体の県勢は、既に終了した水泳を含む29競技318人(成年143人、少年132人、監督43人)が出場している。

開会式前に、ガッツポーズで意気込みを見せる県選手団=30日、愛媛県総合運動公園陸上競技場・ニンジニアスタジアム(具志堅千恵子撮影)

 30日に始まった卓球競技に続き、1日から各競技に出場する選手らは体調などを万全の状態に整え、本番に向け闘志を燃やしている。

 8月の全国高校総体のテニス女子ダブルスで優勝した我那覇真子と前田優歩(沖縄尚学)は国体でもテニス少年女子に出場する。昨年のいわて国体で準優勝だった我那覇は「1回戦の香川は強敵。しっかり集中して初戦を突破する」と意気込む。2年生で初めての国体となる前田は「最後までしっかり戦いたい」と力を込めた。

 昨年の全国高校総体の団体試合競技で初優勝した首里の安次嶺心(なぎなた少年女子)は昨年に引き続き2回目の出場だ。「昨年は緊張でがちがちだったけれど、今回は総合開会式にも参加できてワクワクしている」と笑顔で語る。昨年の国体は1回戦で敗れ悔しい思いをしているが「練習も調子よくできているので、このまま大会本番を迎えたい」と張り切る。

 開会式前の激励会では翁長良成県選手団長が「県民の期待に応える活躍をしてもらえれば、男女の総合順位も上がってくる。最高の力を出して戦ってほしい」と、選手らを激励した。

 また、開会式前には参加する各都道府県へ地元から応援メッセージが送られた。愛媛県の四国中央市スポーツ少年団の石川颯大さんと眞鍋瞳さんが「日頃の練習の成果を発揮し、勝利を目指して頑張ってください。私たちも一生懸命応援します」と県勢にエールを送り、応援の折り鶴とのぼりを翁長団長に手渡した。

◇旗手・幸喜「二度とない経験」

堂々と歩く旗手のボウリング成年男子・幸喜将太=30日、愛媛県総合運動公園陸上競技場・ニンジニアスタジアム

 県選手団の旗手を務めた幸喜将太(ボウリング成年男子)は旗を力強く掲げ、県選手団の先頭を行進した。「みんなの代表という思いもあり、旗も重く感じた」と振り返り、「二度とない経験で、いい経験をさせてもらった」と大役を果たした顔は晴れ晴れしていた。

 昨年に引き続き2回目の国体出場の幸喜だが、総合開会式は初めての参加だった。大勢の観客に出迎えられ、しっかりと旗を掲げた。「沖縄への応援の時には鳥肌が立った。競技への力にもなり、さらに勝ちたいという強い思いになった」と語る。

 今月25日には世界ボウリング選手権男女大会2017に初めて日本代表にも選ばれた。「国体は沖縄のチーム全員で入賞を勝ち取りたい。(自身としては)最低でも3位以上を狙いたい」と言葉に力がこもった。

<きょうの県勢>
◆自転車競技 成年男子スプリント予選ほか
◆なぎなた 少年女子演技競技決勝までほか
◆テニス 成年男女・少年男女1回戦
◆バスケットボール 成年・少年女子1回戦
◆カヌー 少年男子カヤックシングル500メートル予選ほか
◆ボウリング 少年男女の個人戦予選ほか
◆卓球 成年女子1次リーグFグループ2試合目 
◆フェンシング 成年男子フルーレ1・2回戦
◆山岳 ボルダリング成年男子予選
◆クレー射撃 成年男子トラップ
◆セーリング 成年男子470級ほか
◆ライフル射撃 成年男子10メートル立射60発ほか