神様と一年の厄払い 宮古島・野原 旧正月控えサティパロウ


この記事を書いた人 琉球新報社
パーントゥを先頭に集落を練り歩いて厄を払う「サティパロウ」の一行=14日、宮古島市上野野原

 【宮古島】国の重要無形民俗文化財に指定される宮古島市上野野原の伝統祭祀(さいし)「サティパロウ(里払い)」が14日、野原集落で行われた。

 木彫りの仮面をかぶった来訪神・パーントゥに扮(ふん)した男の子を先頭に、草を身に着けた女性らが集落を練り歩き、旧正月を控えた集落の厄払いをした。途中の交差点では女性らが円になってパーントゥを囲み、「ホーイホイ」と声を上げながら厄を払った。

 パーントゥに扮した上野小1年の根間愛斗君(7)は「村の行事に参加できて良かった。あと100年生きられるようにお祈りをした。来年もパーントゥになりたい」と笑顔で話した。

 草を身にまとった仲里千代子さん(64)は「今年もしっかりと厄払いができた。どうしても続けたい行事で、これがないと厄払いした気になれない」と述べ、充実した表情を見せた。サティパロウは毎年旧暦12月最後の丑(うし)の日に行われる。